チェーンソー目立ての流儀
チェーンソーを握るすべての人へ。
伐採現場で一番重要な道具は何だと思いますか?
圧倒的な排気量のチェーンソーでしょうか?
それとも最新のチェーンソーでしょうか?
答えは、「しっかりと目立てされたソーチェーン”刃”」です。

このような状況になってませんか?

※切れないサインのヤニがついてます!!
どれほど高価でパワフルなチェーンソーも、
刃が整っていなければただの「重たい鉄の塊」に過ぎません。
今日は、プロの伐採業において「ソーチェーンの目立て」がなぜ全てに優先するのか、その流儀をお話しします。
1. 「切る」のではなく「削り取る」という意識
私たちが使っているソーチェーンは、ただ繊維を日本刀の様に断つ道具ではありません。
一枚一枚のカッターが小さな「ノミ」となり、高速で上刃で木の繊維をカンナの様に浮かせ
横刃で浮かせた繊維を削り取り、削り取った切屑を排出する仕組みです。
- 理想的な状態: よく研がれた刃は、木材を滑らかに削り、しっかりとした厚みのある「かんな屑状の切粉」を排出します。
- 現実の劣化: 刃が鈍れば、ただ摩擦で木を焦がし、細かい粉状のカスを出すだけになります。
この「削る」感覚を維持できているかどうか、チェーンソーのバーが吸い込まれる感覚で木が切れているかどうかで
作業の疲労度と進捗は天と地ほどの差が出ます。
特に特殊伐採では樹上での作業時間も大きく変わってきます。
2. 目立ては「コスト削減」の基礎
「早めに休憩して目立てをするのは時間がもったいない」と感じるかもしれません。しかし、それは逆です。
- 効率の最大化: 鋭い刃は、チェーンソーの自重と最小限の力で木に吸い込まれていきます。1日に何百回もカッティングをするとなると1秒でも早く切れた仕事の出来栄えも変わります。
- 機械への負担軽減: 切れ味の悪い刃で無理に押し込めば、エンジンや駆動部に過度な負荷がかかり、寿命を縮めます。
- 疲労と怪我のリスク増大:切れ味の悪いチェーンソーで何百回もコネコネと刃を押し込むカッティングをすれば疲労も溜まりますし、力んでしまい木を切り切った際に惰性で足を切ってしまうリスクもあります。
「早めに対策を打つことが、長期的なコストを抑える」。
これは伐採技術だけでなく、日々のメンテナンスにも通じる鉄則です。
3. プロの流儀:切粉が全てを語る
現場で刃の調子を確認する時、私はソーチェーンの形とバランスを必ず見ます。
やすりで研いだ刃のバリを触って先端まで研げているかの確認はもちろん
カッターをノギスで1つづつサイズを測りずべてのカッターが同じ大きさで仕事をしているか

デプスゲージを使用してデプスの高さは適正か

カッターの形がバックスロープ型やフック型になりすぎていないか

※一番切れないバックスロープになり気味な刃なので、目立ての際に少しバー側を削る様に意識して目立てします。
実際木を切ってそこから出てくる切屑は、カラムーチョのような軽やかな木片でしょうか?

それとも、ただの埃のような細かい粉でしょうか?

切粉は、刃が今どんな状態にあるのかを正直に語ってくれる、最も重要な現場のサインです。
最後に 目立ては単なる作業ではありません。
伐採業や林業に関わる方はご存知かもしれませんが
目立てが下手な方は伐倒や仕事も下手な方が多い気がします。。。
※あくまでも私の経験上ですが、目立てがうまくいき始めてから伐倒も上達しました
目立ての上達のコツとしては、めちゃくちゃスムーズに切れてるチェーンソーを使っている人を見つけて
貸してもらい、試し切りをして刃を観察して、その人の目立てを観察することです。
ネットや動画、SNSで目立ての情報は山ほどありますが
一番は実際の切れる刃と目立てを観察して真似するのが一番です!!
チェーンソーの目立ては自分自身の安全を守り、木への敬意を払い、そして効率的に仕事を完遂するための「儀式」です。
今日、あなたのチェーンソーはどんな切屑を出していますか?
切れ味を極めることこそが、プロとしてのスタートラインです。
新刃やショップに目立てを依頼した刃が一番切れると思っている方は
今一度目立てを考え直してみてはいかがでしょうか?
木によって、切り方によって目立てを変えてより作業効率を上げることができますよ。

私の腰袋に常備している目立てセット
①丸ヤスリ(4mm,4.5mm,4.8mm各荒目と仕上げ用)
②平ヤスリ
③ヤスリの柄
④ノギス
⑤デプスゲージ
参考までに

伐採業は刃が命!
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