林業と漁業から考える、これからの自然環境|森と海の未来を守るために
はじめに
日本は昔から、森の恵みと海の恵みの両方で生きてきた国です。
しかし近年、林業は担い手不足や放置林の増加、
漁業は漁獲量の減少や海水温上昇・酸性化など、
どちらも大きな変化の波の中にあります。
林業と漁業は別産業のように思えますが、
実は 「森が変われば海が変わる」ほど密接につながっています。
本記事では、その関係性と、これからの自然環境のあり方について解説します。

いつまでも釣りが楽しめるように
🌲1. 近年の林業が抱える課題
現在の日本の森林の多くは、
高度経済成長期に植えられた人工林(主にスギ・ヒノキ)が中心です。
しかし——
● 山が荒れている
- 人手不足で間伐が行われず、木が密集
- 地面に光が届かず、下草が育たない
- 土壌が痩せて水を蓄えられない
この状態の森は、栄養を生む力が弱い森 になってしまっています。
● 災害に弱い森が増加
根が浅く、強風や豪雨で倒木・土砂流出が起きやすい状態に。
台風被害の増加は、この影響も大きいとされています。

🌊2. 近年の漁業の現場で何が起きているのか
一方の海でも大きな変化が起きています。
● 魚が獲れない
農林水産省の統計では、
日本の漁獲量は 1980年代の1/3以下 に減少。
理由はさまざまですが——
- 海水温の上昇
- 海の栄養不足(貧栄養化)
- 海の酸性化
- 河川の栄養流入の低下が大きな要因とされています。
● “海の栄養不足”は森の変化とも関係
海の生態系を支えるのは「植物プランクトン」
その成長には 森の土壌から運ばれる鉄分やミネラル が必要です。
しかし、荒れた森ではこの栄養が生まれず、
川を通じて海に届きにくくなっています。
🔗3. 森と海は一本の川でつながっている
海が豊かになるには、森が健康であることが必須です。
この関係を一言で言えば——
「木を育てれば、魚が育つ」
ということ。
森の土が豊か → 川が豊か → 海が豊か
という自然の循環があるからです。

🌱4. これからの自然環境を守るために
近年の課題を見るほど、私たちは循環の再生に取り組む必要があります。
●① 森林整備を進めること
間伐や適切な伐採により、
- 地面に光が入る
- 下草が育つ
- 土壌が柔らかく保水力アップ
- 栄養が海まで届くという健全な循環が復活します。
●② 流域管理という視点
森だけ、海だけを守るのではなく、
山・川・海をひとつの生命体として管理する
「流域思考」が注目されています。
※流域思考とは:行政区分にとらわれず、「流域」(雨水が集まる地形・生態系のまとまり)を単位として、水循環や自然環境、災害対策などを総合的に考えるアプローチです。特に、地球温暖化による豪雨増加に対応するため、治水や生物多様性保全、環境問題解決のために、流域全体で協働し、自然と共生する社会を目指す考え方として提唱されています。
●③ 地域の産業同士の協力
漁師さんが植林をしたり、林業者が海の環境を学んだり、
業種を越えた取り組みが全国で広がっています。

🪵5. SEAFORESTの立場から
私たちSEAFORESTは伐採や森林整備の仕事をする中で、
森を良くすることが海を良くする
という自然の原理を基に考え作業をしております。
伐採は破壊ではなく、
- 森を再生するため
- 土壌を元気にするため
- 川と海に栄養を届けるため
に必要な作業です。
森を整えることは、未来の海と地域の暮らしを守ること。
これが、私たちSEAFORESTの仕事に込めた想いです。

✨まとめ|これからの自然環境は「森と海のバランス」が鍵
- 林業の衰退は森の劣化を生む
- 海の漁獲量減少は、森の弱体化ともつながっている
- 水の流れと栄養の流れは“川”で一本につながっている
これからの日本の自然環境を守るには、
森・川・海をセットで育てる視点 が欠かせません。
SEAFORESTは、
その第一歩である森を整える仕事を未来へつなげていきます。
まずは1番問題になっている放置竹林の問題に
SEAFORESTはメス入れていきたいと思います。
地域密着で菰野町、いなべ市、東員町、桑名市、木曽岬町、朝日町、川越町、四日市市、鈴鹿市、亀山市、津市、伊賀市
の地域で竹林整備に力を入れていきます。

三重県の特殊伐採・空師|SEAFOREST
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