竹林整備の重要性とその効果｜SEAFOREST的低コスト竹林整備のすすめ
はじめに
里山の景観としても馴染み深い竹林。
しかし近年、「放置竹林」の増加が全国的な問題となっています。
一見すると自然のままに見える竹林ですが、放置すると地域環境に大きな影響を与える“厄介な存在” になることも。
本記事では、竹林整備がなぜ必要なのか、どんな効果があるのかをわかりやすく解説します。
🎍1. 放置竹林がもたらす問題
竹は非常に成長が早く、1日に1m伸びることもあります。
この旺盛な成長力により、管理されていない竹林は急速に広がってしまいます。
① 景観の悪化
竹が密集し、日光が入らず、暗く荒れた林になりやすい。
里山の美しさが損なわれ、地域の価値も下がります。
② 災害リスクの増加
- 強風で倒れやすい
- 土砂災害の原因になる
- 竹根による地盤の浅さから崩落しやすい
特に斜面の竹林は倒竹リスクが高く、住宅や道路への被害も増加しています。
③ 周辺の森や畑を侵食
竹の根（地下茎）は横へ横へと伸びるため、
隣接する森や農地へ広範囲に侵入します。
これにより、広葉樹が枯れたり、畑の耕作が困難になったりするケースも。
④ 生物多様性の低下
竹が一面を覆うと、
- 下草が育たない
- 他の植物が生えない
- 昆虫や鳥類の種類が激減する
健全な生態系が崩れてしまいます。
🪓2. 竹林整備がもたらす効果
適切に整備された竹林は、地域に多くのメリットを生み出します。
① 竹林の健全化
間伐や伐採により光が地面まで届くことで、
- 竹の密度が適正に
- 下草が育つ
- 土壌が安定する
自然に近い健康な竹林が戻ってきます。
② 景観の回復
光が差し込む明るい竹林は、
歩くと気持ちがよく、
観光資源として活用できるほど美しい景観になります。
③ 竹害の拡大を防ぐ
地下茎のコントロールにより、
隣地への侵食が止まり、住民の生活や農地が守られます。
④ 災害に強い山づくり
竹を適切に整理し、広葉樹を混ぜる森林整備をすると、
- 倒木リスクの軽減
- 土砂流出の防止
- 保水力の向上につながり、防災面でも大きな効果を発揮します。
⑤ 資源利用で地域経済にも貢献
伐採した竹は、
- 竹チップ
- 竹炭
- 竹パウダー
- 工芸素材など、資源としての価値も高い材料です。地域で循環利用することで、環境と経済の両立 も可能になります。
- 個人的にはタケノコメンマを作ってみたい（目標）
🌏3. 竹林整備は「地域環境を守る行動」
竹林整備は単なる伐採作業ではありません。
地域の自然のバランスを整え、
未来に豊かな森と暮らしを残すための重要な“環境保全活動”です。
特に、
- 山間の集落
- 農地周辺
- 住宅街の裏山では、安全確保のためにも欠かせない作業です。
📸裏山の竹林が家屋に迫っているところを２m程セットバック施工
🔧4. SEAFORESTが行う竹林整備
私たちSEAFORESTでは、現場の状況に合わせて次のような施工を行っています。
- 竹の間伐・伐採
- 地下茎による侵食の防止対策
- 広葉樹の混植計画
- 道づくりや搬出作業
- 作業後の管理アドバイス
放置された竹林でも、丁寧に整備すれば “見違えるほど美しい山” に生まれ変わります。
✨まとめ
竹林整備は、地域の未来を守るために欠かせない取り組みです。
適切な管理により——
- 景観が良くなる
- 災害リスクが減る
- 生態系が回復する
- 隣地トラブルが防げる
- 地域資源として活用できる
といった多くの効果を生み出します。
SEAFORESTは、
「山を整え、地域を守る」
という想いで、SEAFOREST的低コスト竹林整備に取り組んでいきます。
